JTB時刻表「地図」大リニューアルの舞台裏 北海道の形が変わったのには理由がある
大内:鉄道をよく知らない人は、目次の地図を見て、ページをめくった時、前のページの路線がどれとつながっているか、パッと見てわからない人が多い。そこで、あのような形で表現しました。電話やツイッターで「地形がぐんにゃりしていて違和感がある」という意見をいただきますが、地図が見づらいというものはないので、索引地図としての役割はしっかり果たしている地図かと思います。
――確かに。「地図の形がおかしい」ということで言えば、時刻表の索引地図の東北地方の地図を昔から横向きに入れていることも「おかしい」ことですからね。
大内:地図の形は変わっていますが、線形の特徴はキッチリと表現しています。大館の奥羽本線と花輪線の交差とか、新幹線と在来線がどことどこの駅の間で交差しているとか、唐津線と筑肥線の交差のところとか……。そこは昔から譲れないところです。そういうところはデフォルメをしていますが、正確性を今も昔も意識しています。
今後も情報は変わり続ける
大内:今回の索引地図のリニューアルで、いろんなことができるようになりました。
――どういうことですか?
神野:いちからデジタルデータで作成したので、修正しやすくなりました。今は、さらに読みやすい地図になるよう、利用されるみなさまからの声に応えて、細かい部分を修正しています。2017年12月号では、地図の地の色を変えたり、私鉄路線のラインを太くしたりました。また、駅名のフォントを太くしました。2018年1月号では、時刻を掲載しているケーブルカー路線の駅を全駅入れました。
大内:これまでは、50年前の地図を継ぎ足し継ぎ足しで修正してきたので、大きな修正を入れるのは大変な作業でしたが、デジタルなので、フォント替えや線の太さは一発で変換できますし、他の部分の修正も、以前より労力がかかりません。みどりの窓口の設置駅、指定券の自動券売機のみ設置駅の修正も楽になりました。
――今後も、索引地図は変わり続ける?
大内:情報を増やしていくことはつねに考えています。JR中心でしたが、私鉄の情報を拡充していくことを考えて、具体的に動き出しています。楽しみにしてください。
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