日経平均は続落、後場崩れて今年の最安値に 円高で株価上昇続かず、投資家心理が弱気に
[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。国内連休中の米国株の上昇を支えに買いが先行し、上げ幅は一時300円近くとなった。だが外部環境への警戒は根強く、主力株の一角や先物にポジション調整売りが出た。後場に入ると下げに転じ、一時171円安と下げ幅を拡大。日経平均終値は連日で今年最安値を更新した。
TOPIXも続落した。東証1部の売買代金は前営業日比7.2%減。上昇セクターは繊維業やその他製品など5業種にとどまった。
日経平均ボラティリティ―指数<.JNIV>は前週末の36.05ポイントから、朝方は22.93ポイントまで急低下したが、その後下げ幅を縮小。後場に入り33ポイント台まで戻す場面があった。取引時間中は1ドル108円台前半まで円高が進み、投資家心理を一層弱気にさせた。
今週発表される米経済指標を受けた米金利の反応に対する警戒感は根強い。だが、アジア株は総じてしっかり。東証1部の騰落レシオ(25日平均)は80%を下回るなど、売られ過ぎを示すテクニカル指標も現れた。
水戸証券・投資顧問部チーフファンドマネージャーの酒井一氏は「米10年債利回りは3%を何度か試すかもしれないが、3%に乗せて定着するのはまだ早い」と指摘。「金利上昇要因は先週、かなりマーケットへの織り込みが進んだ。米1月消費者物価の発表を通過すれば、ひとまず米金利の上昇が止まる可能性もある」とみる。
個別銘柄では日本カーボン<5302.T>がストップ高比例配分。同社は9日、2018年12月期の連結営業利益が前年同期比2.7倍の70億円になるとの見通しを発表した。年間配当は同50円増配の100円を予定している。増益、増配予想を好感する買いが入った。
半面、パイオニア<6773.T>が急落。同社は9日、18年3月期の連結業績予想を下方修正した。通期の純損益予想は従来の35億円の黒字から一転、30億円の赤字の見通しとなった(前年は50億5400万円の赤字)。カーエレクトロニクスの市販製品が低調だった。未定としてきた期末配当予想も無配としており、嫌気された。
東証1部の騰落数は、値上がり629銘柄に対し、値下がりが1366銘柄、変わらずが70銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21244.68 -137.94
寄り付き 21633.34
安値/高値 21211.53─21679.20
TOPIX<.TOPX>
終値 1716.78 -15.19
寄り付き 1751.23
安値/高値 1713.96─1751.23
東証出来高(万株) 196239
東証売買代金(億円) 37126.24
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