ファミマが「フィットネス」に参入する理由 競争激化の「24時間型ジム市場」での勝算は?
1号店の広さは60坪ほどを想定。一般的なジムにある筋トレマシンやバーベル、スミスマシンといったフリーウエート機器、ランニングマシン・エアロバイクなどのカーディオ機器類を設置する。このほか、チューブやストレッチポール、ランブルローラーといった用具も置き、流行のファンクショナルトレーニング(動きの質を上げるための機能的トレーニング)や筋膜リリース・ストレッチにも対応する。
女性客を囲い込む工夫
スタッフ不在の時間でも機器の使い方やトレーニング方法がわかるように、会員向けに専用のアプリを配信する。監修は有名アスリートのパーソナルトレーニングを請け負う「ドームアスリートハウス」の友岡和彦氏が務める。希望すればアプリを通してパーソナルトレーナーによる指導も予約できる。
新業態となるフィットネスジム開発を手掛けるのはファミマの新規事業開発本部 スポーツ・メディカル事業部付部長の茂朋子氏。フィットネス業界に長年携わってきた経験を買われ2017年前半に入社した。24時間型ジム大手の利用者はおよそ7割が男性といわれるが「女性も利用しやすいよう、空間など感覚的な部分にも非常にこだわった」と話す。
たとえば、店舗の入り口ではアロマをたく。ストレッチ用マットは使用後に消臭・抗菌用スプレーを使ってふくのがマナーとされるが、それらのスプレーを入り口のアロマと同じ香りにすることで、空間全体で一体感のある香りが漂うように工夫した。
シャンプーなどのアメニティはあえてジムに用意せず、階下のファミマで販売する。通常のファミマには置いていない上質なシャンプー類も用意する。さらに専用のゴンドラを設置し、トレーニングの前後に摂取するプロテインやアミノ酸といったサプリメントなどを販売し、ファミマ店舗の売り上げ増につなげる。
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