マツキヨと第一生命、「連携」の微妙な温度差 生保販売で提携も現状はパンフ配布止まり
「マツモトキヨシ」「ぱぱす」など全国で1500店以上のドラッグストアを運営する業界3位のマツモトキヨシホールディングスが、保険の販売に乗り出した。
昨年11月、マツキヨは第一生命ホールディングスと生命保険の販売で業務提携すると発表した。販売はマツキヨ子会社のマツモトキヨシ保険サービスが担い、第一生命傘下にあるネオファースト生命の商品を取り扱う。
健康増進を目的とした生命保険を販売
販売する商品は健康増進を目的とした生命保険で、以下のような特徴がある。
① たばこを吸わない、あるいは1年以上禁煙していると保険料を割り引く
② 契約時に健康年齢を判定し保険料を決める
③ 持病を抱えていても5年間健康を維持すれば、保険料を割り引く
販売ルートはマツキヨグループの16店舗。具体的には、健康や美容に特化した新型店の「マツキヨラボ」全7店と、調剤併設型9店に同保険のパンフレットを設置。興味を持った来店客から電話や郵送で問い合わせを受け付けて、契約に漕ぎつける。
ドラッグストアでの保険販売はファーマライズホールディングス傘下である「薬のヒグチ」が先行しているが、大手ドラッグストアでは初の試みとなった。
『週刊東洋経済』は1月15日発売号で「保険に騙されるな」を特集。保険をめぐるさまざまな最新事情を追っている。そこでも詳しく解説しているが、マツキヨと第一生命が提携した背景にあるのは、健康増進を目的とした市場拡大の可能性だ。
マツキヨが力を入れているのは「健康サポート薬局」。健康サポート薬局はかかりつけの機能に加えて、薬や健康に関する相談も受けられる薬局。保険の販売によって健康への関心が強い来店客を取り込む。大手ドラッグストアで先行し、他社との差別化を図っている。
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