「月額1万円」の定額賃上げは実現するのか 子育て層に恩恵、政府内に期待

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残業代を生活費に組み込む人が多い世代だけに、長時間労働是正の影響が生活を直撃する。

40歳未満で月額賃金が1万円増額された場合、それがボーナスなどにも反映され、年間収入では3─4%の賃上げに相当すると、政府関係者は口をそろえる。一方、40代以上では2.4─2.8%程度とやや低くなる。

同じ1万円でも若年層ほど賃上げ率が高くなるため、若年層にとっては定率よりも定額賃上げが有利となる。

企業も残業減に配慮 手当での対応も選択肢

デフレ脱却宣言を念頭に先の政府関係者は「若い世代の消費が重要。(デフレ脱却宣言は)しっかりとした賃上げと消費への影響を見極めてからとなる」と話す。

別の政府関係者は、できれば経団連が来年1月に公表する来春闘における経営側の交渉指針「経営労働政策委員会報告」に、定額での賃上げを盛り込むことを期待している。

ただ、関係筋によると、今回の経労委報告では、賃上げの選択肢として「定率」、「定額」などを示すが、選択するのは各企業とのスタンスは昨年から変えないという。

とは言え、榊原定征・経団連会長は「時間外手当が減り、総額人件費が減少することにどう対応していくのかが大きなテーマ」だとして、経済財政諮問会議の場で早い段階から「30、40代の子育て世代に(賃上げ原資を)重点配分」することも一案だと述べている。

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