地味な老舗企業、アンリツが株価爆騰のワケ 次世代5Gの需要本格化で高まる期待と株価

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苦戦が続く業績にもようやく薄日が差しそうだ。韓国は2018年2月の平昌オリピックで試験的に導入し、2019年から本格導入を目指している。

米国や欧州、中国、日本でも2019~2020年にかけて本格的な展開が始まる見通しだ。その前段階として、2018年は5G商用化に向けた開発が本格化するというのがアナリストなど市場関係者の見方だ。

2018年から需要が本格化も

アンリツでは、「ミリ波測定技術」など、5Gの計測でも必要とされる既存技術を武器に、新商品の開発にも着手している。2018年からは、5G関連の開発が進む米クアルコムなど主要チップセットメーカーや端末メーカーへの、計測機器の販売が進むだろう。

ただ、アンリツが目標とする2020年度の大幅増収、増益(計測分野の売上成長率7%以上、営業利益率20%以上)は、これまでのようにスマートフォン頼みでは達成は難しい。

IoTデバイスや自動車の自動運転のために使われる通信方式に対応した新商品で、新規市場の需要獲得にも邁進する計画だ。

はたして計画通りに進むのか。

中原 美絵子 フリーライター

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なかはら みえこ / Mieko Nakahara

金融業界を経て、2003年から2022年3月まで東洋経済新報社の契約記者として『会社四季報』『週刊東洋経済』『東洋経済オンライン』等で執筆、編集。契約記者中は、放送、広告、音楽、スポーツアパレル業界など担当。

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