パナソニックが本腰、欧州白モノ開拓の試練 高付加価値の商品を投入し、シェアの拡大に挑む

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「白モノ家電でこれだけラインナップをそろえるのはパナソニックだけだ」(菊池一郎・アプライアンス社副社長)

9月初旬にドイツ・ベルリンで開かれた欧州最大の家電見本市「IFA」。パナソニックはそこで高精細な4Kテレビをはじめとしたデジタル家電に加え、洗濯機などの白モノ家電を大々的に展示。エスプレッソマシンの試飲やIHクッキングヒーターを使った調理実演などを行い、来場者に積極的にアピールした。

白モノ家電は需要が安定しており、デジタル家電に比べて値崩れしにくい。パナソニックの白モノ家電を含むアプライアンス事業の2012年度営業利益は585億円で、営業利益率は4・0%。経営再建中の同社にとって稼ぎ頭の一つだ。15年度には営業利益900億円、営業利益率5・5%を計画している。

ただ主戦場である国内市場は、すでにシェアが高く、成長余地が限られる。課題は海外での成長だ。中でも欧州は顧客の本物志向が強く、高価格帯のニーズが強いが、パナソニックはシェアが低い。その分、開拓する余地が大きく、アジアに次ぐ重要市場と位置づける。

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