本音対談、若き起業家の「鈍感力」が凄すぎる 観客唖然「家がなかった」「1日で3億円流出」…
山田:一方、アメリカのブランディングは、職人でなく消費者に憧れさせるという手法であって、また別の道なんですよ。ものづくりを大切にするのは基本として、僕にとっては、ナイキのようなアメリカ型の会社もライバルです。
「合コンでモテるサービス作ろうぜ!」
池見:なるほど。尖った起業家として、みなさんこれから、どう世界を変えていきたいですか?
康井:情報伝達でいうと、以前は切手を貼って、電話代を払ってやり取りしていたことが、この20年でインターネットが発達してコストがかからなくなりました。フェイスブックが出てきた当時は「おカネにならない、1メッセージでいくら取れるんだよ」と言っていた人すらいましたが、そこに「データ」が生まれ、そのデータを使ったビジネスが成長しました。
資金移動についても同様です。金融産業でも少なからず似た現象が生じると思います。日本ではオンラインの市場規模が13兆円、一方、オフラインは130兆円です。これから5年、10年で消費の世界にどんどんインターネットが入ってくる。そこにチャレンジをしていきたいと思います。
光本:私の会社は若い男性が多いので、「合コンでモテるサービス作ろうぜ!」とよく言っています(笑)。合コンで自己紹介するとき、「クックパッド作ってます」「アメブロ作ってます」って言うとモテるんですよ。でも、まだ私たちのサービスは知られていません。ですから、圧倒的なマスのサービスを作ってみたい。
今回の「CASH」でのチャレンジも、いかにマスのサービスになりうるポテンシャルがあるか、という視点で市場選択をしました。直近ですごいのは、メルカリさん。あんなに圧倒的に巨大なサービスになるとは思っていなかった。なぜみんなメルカリを使うのか。そこにマスの需要があると思います。
山田:僕は、心の健康に注目しています。この10年で睡眠、食事、運動が盛り上がっています。タニタ食堂、オーガニック、糖質制限、ライザップ。肉体の健康は注目されましたが、一方で、うつ病の人が増えているという状況には、あまり目を向けられていません。
僕は、肉体的な健康が心の健康につながると思っています。衣服でいえば、ただ着るだけ、ただはくだけでなく、いいものをきちんと選んで何年も使ってほしい。食事もきちんとして、感性の豊かなものにちゃんと触れてもらいたい。
池見:今日僕は、山田さんのブランド「ファクトリエ」のシャツを着ています。着心地がまったく違います。国産なんですよね。
山田:自分の好きな服、気に入った服を身にまとえば、憂鬱な気分だったものが、明るい気持ちにもなるんです。何か新しいサービスに触れて、気づきを得られるというのも、日々楽しいじゃないですか。そういう抑揚のある生活が心の健康につながるでしょうし、その一助になる仕事をしていきたいです。
池見:僕には2歳の娘がいますが、彼女たちの平均寿命は109歳にもなるんだそうです。100年前の日本人の寿命が48歳ですから、とんでもない時代になったと思います。ピーター・ドラッカーは、現代の職業生活が社会に与えた最も大きな影響は、寿命が延びたことだと言いました。テクノロジーの世界でも、これ以上の成長は無理だと思われていたのに、ムーアの法則以上に進展したプロセッサーが開発されています。
僕らは奇跡的なタイミングに生きている。面白いチャレンジをする人がいっぱいいる。そんなチャレンジを見たら、盛り上がってほしいですよね。斜に構えず、生み出された新しいモノやサービスを使ってみてほしい。それがさらなる成長を後押しすると思います。本日はありがとうございました。
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