清宮幸太郎の「恋愛禁止令」は法的にアリか 日ハムの「大谷ルール」は憲法に違反しない?
プロ野球・北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督が、ドラフト1位指名した清宮幸太郎内野手(18=早実)に対し、「20歳までの恋愛禁止」を命じる意向を示している。誘惑に気をとられることなく、野球に打ち込むことを期待してとのことだという。
複数のスポーツ紙によると、栗山監督は、清宮選手にも大谷翔平投手のために作った、外出許可制度「大谷ルール」を課す方針。さらに、「20歳までは野球に集中して欲しい」(日刊スポーツ・11月6日)と「恋愛禁止令」も出すつもりだという。
監督が選手を成長させたいと思うことは当然だ。しかし、アイドルですら問題視されることがある恋愛禁止。プロ野球選手の恋愛にまで制限をかけることは、許されるのだろうか。村上英樹弁護士に聞いた。
栗山監督の「愛ある教育的指導」か「契約」か?
――清宮選手への恋愛禁止令は問題ない?
まず、栗山監督の恋愛禁止令の「位置づけ」が何かを考える必要があります。
――「位置づけ」というと?
恋愛禁止令が、監督から選手に対する「指導」なのか、それとも、球団と選手との間の「契約」なのか、です。
――「指導」と「契約」とでどう違う?
単なる「指導」であるならば、恋愛禁止令に反しただけで、選手が「クビ」になったり、金銭的なペナルティを受けたりはしません。
しかし、恋愛禁止が「契約」の内容ならば、恋愛をすることは契約違反になり、場合によって「クビ」(契約更新されない)になったり、金銭的なペナルティを受けたりする可能性が出てきます。