アドビが「モバイルアプリ」に投資する事情 スマホ経由の新規ユーザーは6500万人に

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「Adobe MAX 2017」基調講演に登壇したアドビシステムズCEOのシャンタヌ・ナラヤン氏(筆者撮影)

業界標準のクリエイティブアプリの開発から文書管理環境、そしてマーケティングツール群を開発する企業のアドビシステムズは米国時間10月18~20日から、1万2000人以上が参加する世界最大規模に成長したクリエイティブイベント「Adobe MAX 2017」を、米国ネバダ州ラスベガスで開催した。

初日の基調講演では、新たに開発されたアプリや定番アプリの新機能の紹介に加え、同社が取り組んでいる人工知能「Adobe Sensei」によってもたらされる未来についても、多くの時間が割かれた。

CEO(最高経営責任者)のシャンタヌ・ナラヤン氏は、アドビシステムズはアートとサイエンス、人間と機械の間に立ち、人々や企業が伝えたいメッセージを効果的に届ける方法を提供する企業であることをアピールした。そして、デジタル体験によって世界を変革していくとのコンセプトを示した。

アドビシステムズでクリエイティブ製品全体を統括するデジタルメディア事業部門担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのブライアン・ラムキン氏に、話を聞いた。

Creative Cloudとは?

アドビシステムズの主力ビジネスであるクリエイティブアプリケーションは、売り切り型で数年ごとにバージョンアップを繰り返すこれまでのビジネスモデルから、購読型のサービスへと変更された。Creative Cloudは、月額4980円ですべてのアプリを利用できるコンプリートプランのほか、人気の高い「Photoshop」や「Lightroom」などの写真関連アプリを月額980円で利用できるフォトプランも人気だ。

クラウド化以前のビジネスでは、人々に数十万円の金額のアプリ群をバージョンアップしてもらうため、派手な機能の開発に注力しがちだったという。しかし購読型になり、新機能を随時提供できるようになったほか、日々の作業を効率化させる細かい改善が可能となり、結果的に既存ユーザーにとってメリットが大きくなった。

今回のアップデートでは、10周年を迎えた、写真を取り込み加工することができるLightroomが刷新され、クラウドを介して写真データを編集、共有できるアプリへと進化した。

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