三菱自、ゴーン流で拡大路線に転換できるか 世界販売を3年間で4割増、強気計画の真実味
燃費データ不正を機に日産自動車の傘下に入って約1年――。三菱自動車が“ゴーン流”の野心的な目標を掲げ、攻めの姿勢を鮮明にしてきた。
三菱自動車が10月18日に発表した3カ年の中期経営計画「ドライブ・フォー・グロース」。2019年度に世界販売を2016年度比4割増の130万台、売上高を同3割増の2.5兆円に伸ばす青写真をブチ上げた。カルロス・ゴーン会長はこの1年、三菱の拠点を訪れるごとに「三菱に足りないのは拡販だ」と社員に発破をかけてきた。過去10年は100万台の水準で伸び悩んでおり、規模拡大に一気に舵を切ることになる。
益子修社長は同日の会見で「まず信頼回復をしっかりやっていく。その上でV字回復の軌道に乗せる。この3年間は持続的成長を遂げるための土台作りであり将来の種蒔きだ」と強調した。
4WDやSUV軸に新型車攻勢へ
成長の牽引役はこれまで投入を絞っていた新型車だ。パイオニアと自負する4WD(4輪駆動車)やSUV(スポーツ多目的車)、ピックアップトラックなど強みとするカテゴリーに一段と注力。インドネシアでこの秋発売した3列シートの新型MPV(多目的車)「エクスパンダー」と欧州に投入した新型SUV「エクリプス クロス」を含め、新型車11車種を今後3年間で次々投入する。
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