トヨタがマツダとEV新会社を設立したワケ デンソーも出資、今後他社に参加を呼びかけ

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豊田章男社長は「EVだけ、EVが、と決めつけない」と語る(撮影:尾形文繁)

こうした状況に、トヨタは”脱自前主義”で挑む。豊田章男社長は「グーグルやテスラなど新しいライバルとの海図なき戦いが始まっている」と指摘。トヨタといえども、すべての市場やセグメントをカバーするには膨大な工数、費用、時間が必要になるため、1社でやることには限界が出てきている。

今回、マツダとは開発資源を等しく負担し、お互いに開発や生産設備の有効活用を図る一方、それぞれが車の味付けなどに注力することで、EVをコモディティ化(汎用品化)することなく、独自のブランド価値を追求していくことを目指す。

EV一辺倒とは一線画す

もっともトヨタは「EVだけ、EVが、と決めつけていくことは考えていない」(豊田社長)とも強調する。「ハイブリッド技術を中心にFCV(燃料電池車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、ちょっと遅れたがEV、ガソリン車。お客様にとってワイドチョイスを提供し、市場動向に合わせて現実的な解を探していく」としており、EV一辺倒の風潮とは一線を画す。

100年に1度の変革期にある自動車業界。これまで「プリウス」に代表されるハイブリッド技術でエコカー競争を圧倒してきたトヨタだが、次世代カーではまだ勝利の方程式が見えていない。

冨岡 耕 東洋経済 記者

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とみおか こう / Ko Tomioka

早稲田大学理工学部応用化学科卒。全国紙記者を経て、2007年に東洋経済新報社入社。IT・電機、通信、小売り、航空、自動車など主要業界を幅広く担当してきた。「週刊東洋経済」副編集長、「会社四季報」編集長、報道部長などを歴任し、現在は編集局次長。趣味はトレラン。

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