競売でゲット、英鉄道「ワンランク上の空席」 最低5ポンドから入札、温かい食事付き

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ロンドン・キングスクロス駅で発車待ちのヴァージントレインズ長距離列車。来年には順次日立製車両に置き換わる(筆者撮影)

このアップグレードのオークションは、各航空会社が指定する外部の業者により運営されている。システムを提供する会社のひとつで、カナダ・モントリオールを拠点とするプラスグレード社の関係者は、「世界のおよそ50社と提携している」と説明。システムを導入している航空会社の中には、日本にも乗り入れているルフトハンザ航空とその傘下各社をはじめ、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空、カンタス航空などが含まれている。ヴァージントレインズがこのほど取り入れたシステムも航空会社のアップグレードオークションで実績のあるシートフロッグという会社が取り仕切っている。

来年からは新型車両の一等車がオークションに

ヴァージントレインズが運行する東海岸線を走る高速車両は、ほとんどが30年以上前に造られたものだ。椅子やテーブルなど内装をリニューアルしながらなんとか使っている、という状況にある。

筆者もときどき日本からの出張者と一緒に同線の列車に乗ることがあるが、誰もがたいてい「この電車、どうしてこんなに古いの?」と尋ねる。それもそのはず、ドアはすべて手動で開け閉め、トイレやデッキと出入りするドアなど内装のあちこちに老朽化が目立ち、いくら椅子を新品にしたところで古さは隠すことができない。

しかし来年になれば、東海岸線を走る長距離列車は新型車両に次々と置き変わることになっている。はたして、どんな乗り心地の列車になるのだろうか。新型車両の一等車を格安で楽しむことのできる日が間近に迫っている。

さかい もとみ 在英ジャーナリスト

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Motomi Sakai

旅行会社勤務ののち、15年間にわたる香港在住中にライター兼編集者に転向。2008年から経済・企業情報の配信サービスを行うNNAロンドンを拠点に勤務。2014年秋にフリージャーナリストに。旅に欠かせない公共交通に関するテーマや、訪日外国人観光に関するトピックに注目する一方、英国で開催された五輪やラグビーW杯での経験を生かし、日本に向けた提言等を発信している。著書に『中国人観光客 おもてなしの鉄則』(アスク出版)など。問い合わせ先は、jiujing@nifty.com

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