iPhone Xが「記念碑的モデル」といえるワケ 「未来へつながる道」を指し示している

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ペアリングするiPhoneの回線契約を共有するために、携帯電話事業者側の対応が必須となるが、日本では3つの携帯電話事業者がすべて対応する。ただしMVNOのいわゆる格安SIMでは当面利用できない。

もうひとつがApple TV。日本では放送での4K/8Kへの本格以降が控えているが、ご存知のようにネット配信サービスにおいては4Kの移行が先行して進んでいる。そうした中で、映像技術の最新トレンドであるHDR(高ダイナミックレンジ)も取り込む形でアップデートした新バージョン「Apple TV 4K」を発表した。

同時に4K/HDRに対応した映画の配信が始まるほか、米国では年内にスポーツのライブ中継配信をインターネット経由で行っていくなどの発表が行われた。もちろん、Amazon Prime VideoやNetflixなど、4K/HDRにすでに対応しているプラットフォームもApple TV 4Kで対応される。

iPhone 4シリーズに近い質感

Apple Watch、Apple TVにも注目するべきだが、やはり圧倒的に注目されているのはiPhoneシリーズである。

iPhone 8シリーズの外装はアルミニウム。ただしワイヤレス充電「Qi(チー)」に対応するため背面を強化ガラス(従来のカバーガラスに比べ50%強化している)で覆ったこともあり、その質感はスティーブ・ジョブズ氏が最後に関わったと言われるiPhone 4シリーズに近い。この変更でアンテナを隠すことができた。外形はiPhone 7シリーズよりわずかに大きい程度で“同じ”といっても差し支えない程度。全体のフォルムはよりシンプルになっている。ぱっと見た感じではiPhone 7のジェットブラックモデルに近いかもしれない。

ディスプレーも進化しており、Retina HDと名付けられたディスプレーには、iPad Proで培われた技術が持ち込まれている。正確な色再現性とデジタルシネマ規格に対応する広色域再現。環境に応じてホワイトバランスを調整するTrue Toneにも対応している。

25%音圧が高く低音の再現性も高くなったというステレオスピーカーは、騒がしいハンズオン会場では確認できなかったが、確かにディスプレーの品質は高く、iPad Proに近いか同等という印象を持った。

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