新入社員は「ヤバい65歳」 定年後もスタートアップ!

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:なるほど。楽しみですね。逆に不安などはないですか?

杉江:不安というか、やるんです。やるしかないんです。最近、メーカーズムーブメントでものを作る人が増えだしましたけど、最初からモノづくりにあこがれてメーカーに入る世代は、僕らが最後あたりだったんじゃないですか。今は優秀な人はメーカーよりもITのほうに行ってしまうでしょ。

新入社員は「ヤバい65歳」?

逆に面白いのが、今度WHILLに入る人は、65歳くらいで、僕の2倍以上、年上のシニアの方なんですよ。彼はかなり“ヤバい”です。パーソナルモビリティをずっと作っていた人で、ノウハウが詰まっていて図書館みたい。

:えー! それはすごいですね! 私の分野というか、スタートアップ業界は体力がある25~28歳くらいまでが転職の限界かと思っていたので驚きです。

杉江:いやいや、スタートアップに限界なんてないですよ。それに彼とはまたうまが合うんです。年齢で言うとおやじくらいだからいいのかもしれない。団塊世代は本当に強いですよ。もう一日中、新しい機構のアイデアばっかり考えていますから。その方はモビリティの前輪に力をかけてきた方ですが、とにかく「前輪こそがすべて!」なんです。どれくらい前輪好きかと言うと、LINEのアイコンが前輪の写真使っていますから。gmailのアドレスまで前輪の名前なんですよ。そのくらい「前輪命」なのです。

:ハハハ、いいですね。定年後もスタートアップ。すごくいいキーワードですよね。ますます楽しみです、今日はどうもありがとうございました。

(対談を終えて)
杉江さんは、共通の知人つながりで、会食させていただいたのが知り合ったきっかけでした。豪快でクリエイティブな方だなぁという第一印象でしたが、今回お話して、ますますその印象が強くなりました。
今回の対談では、特にクリエイター志向のリーダーが、頑張ってビジネス志向/経営志向も身に付けられるよう、脱皮しようとしている様子がうかがえ、ついつい自分を重ねてしまいました。
私ももともとはモノづくりが好き、というところからのスタートなので、最近はプロダクトよりも組織をつくる、というほうに頭を切り替えています。しかし、その切り替えは簡単にいくものではないので、経営マインドに慣れるまで時間を要したのを覚えています。課題をこなしながら確実に前進されている様子から、杉江さんの今後のチーム作りにも期待が高まります。
また、最近では、初期コストが圧倒的に安いウェブアプリケーションベースのスタートアップは増えていますが、ハードウエアのスタートアップはまだ少ないので、そんな中、頑張って市場を切り開いてほしいと思っています。

(撮影:大澤 誠 構成:田中 摂)

仲 暁子 ウォンテッドリー株式会社代表取締役CEO

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なか あきこ / Akiko Naka

ウォンテッドリー株式会社代表取締役CEO
1984年生まれ。京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退職後、Facebook Japanに初期メンバーとして参画。2010年9月、現Wantedを設立し、Facebookを活用したソーシャルリクルーティングサービス『Wantedly』を開発。2011年12月からサービスを開始。
 

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