最強の官僚体制が芽を摘む地方経済の活性化

中央集権型では人口増や規制緩和は望めない

むろん、東京都の豊洲市場のように、すべきことをしない、利権で行政が歪められる、といった事態は当然起こる。中央省庁は、そういった事態が起きていないか、そのチェック機能を大幅にアップさせる。その代わり、新しい事業の立ち上げには最小限のチェックしかしない。その後の運営や管理などにウェートを置くタイプの行政に転換していくのが望ましい。

大学教育のあり方も、おカネの流れを変えられる。日本の官僚の多くが卒業する東京大学と同じように、フランスにも「フランス国立行政学院(ENA)」というエリート官僚養成学校があるのだが、その大学から中央官僚になる学生が減少し、逆に地方の自治体を目指す学生が増えたといわれている。

予算を全面移譲して自治体に任せるべし!

日本のような中央集権型の地方経済活性化策はどこがダメなのだろうか。簡単にピックアップすると次のようになる。

(1)全国どこでも画一的な景気対策になる

現在の地方自治体の景気活性化といえば、そのメインはどうしても「観光」になる。観光が地域活性化の切り札であることは誰もがわかっているが、地域の中には観光資源がほとんどないところも少なくない。にもかかわらず、政府は観光資源を無理にでも作る活性化策を全国に拡大させようとする。

観光客を呼び込むために駅前にビルを建てても、外国人を呼び寄せようとしてホテルを増設しても、観光資源のない地域に観光客は行かない、観光を地域活性化のメインにしない地域には、別の資源を生かすための予算として活用できることを認めたほうがいい。

(2)人口増加を目標にするのは無理がある

前述したように、現在の地域活性化のメインは観光とともに「人口増加」が掲げられることが多い。しかし、地域活性化策の目標を「人口増加」と結びつけるのは無理がある。地方自治体は人口増加のための戦略として予算獲得作戦を繰り広げるわけだが、ここに政治家の思惑や官僚の天下り先が絡んでくることになる。

人口増加といったテーマに取り組むには、もっと抜本的な政策が不可欠だ。結局、莫大な財政赤字を垂れ流す地方交付税は、無駄に使われて終わっているのが現実だ。

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