飛行20時間!「超長距離フライト」の破壊力 カンタス航空が「5年以内の実現」を呼びかけ

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カンタス航空は、英豪線でエミレーツ航空と広範なコードシェアを行っている(写真:ロンドン・ヒースロー空港で筆者撮影)

「5年以内に、オーストラリア東海岸とロンドン、ニューヨークを結ぶ無着陸で飛べる飛行機を開発してほしい」

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オーストラリアのカンタス航空は、8月24日(現地時間)に行った決算発表会の席上、世界の2大民間航空機メーカーである米ボーイングと欧州エアバスに対し、5年後の2022年に念願の超長距離フライトが飛ばせるような機材が欲しい、とこう呼びかけた。

しかし、1万7000キロメートルもの長距離を20時間かけて飛ぶような飛行機が本当に生まれるのだろうか。カンタスが訴えるように、いままでのところ、それが実現できる飛行機は地球上に存在しないが、メーカー2社が現在開発を進めている飛行機は「それに近い性能がある」と大きな期待を寄せている。

「97年間も英国への直行便を待ち続けていた」

カンタスの要望は「シドニーやメルボルンとロンドン、もしくはニューヨークとの間を、旅客と貨物を積載量どおりに積んだうえでしっかりと往復できる機体」というものだ。現在、開発が進んでいる超長距離旅客機としては、ボーイングは777-8X、エアバスはA350-900ULR(ULRは超長距離、の意味)がある。来年には、シンガポール航空のA350-900ULRが1万5000キロメートルを超えるシンガポール―ニューヨーク間を飛ぶ見込みだ。

カンタスのアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は今年6月、国際航空運送協会(IATA)総会の席上、「われわれは97年間も英国への直行便を待ち続けていた」としたうえで、「最新の航空技術がわれわれを未来に連れて行ってくれる」と語り、悲願達成に向けた新しい機材の出現に大きな期待感を示している。

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