トランプ政権はバノン解任でも米国第一主義

支持層が分断化されていく恐れも

 8月19日、トランプ米大統領は腹心とされたバノン首席戦略官兼上級顧問(写真)を解任した。だがこれによって、トランプ政権が米国第一主義を放棄することはないとみられる。米メリーランド州で開かれた保守系政治カンファレンスで2月撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン/ブリッジウォーター(米ニュージャージー州) 19日 ロイター] - トランプ米大統領は腹心とされたバノン首席戦略官兼上級顧問を解任した。だがこれによって、投資家や米国の貿易相手を不安に陥れ、ホワイトハウス内のナショナリストと国際主義者の対立を招いた米国第一主義を、トランプ政権が放棄することはないとみられる。

バノン氏は古巣の極右系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」への復帰を表明。ホワイトハウスの制約なしに物が言えるので、右派のための政治的な大義をさらに前進させる行動が可能になったと期待する声が賛同者から聞かれた。

共和党主流派の味方は1人もいなかった

トランプ政権が激しい論争を巻き起こした特定イスラム圏からの入国禁止命令や、パリ協定および環太平洋連携協定(TPP)からの離脱方針発表などは、バノン氏が推進した。こんな同氏に共和党主流派の味方は1人もいなかったが、トランプ氏を強く支持する保守系グループの一部からは非常に好感を持たれている。

バノン氏と親しいある人物は「トランプ氏は外部に強力な同盟者を得ることになる。バノン氏は大統領の政策課題を支持し、自ら巨大なハンマーを駆使して議会指導部をたたく」と述べた。

トランプ氏支持者の間でも、バノン氏が政権を去ったからといって、トランプ氏が昨年の選挙中に掲げた政策に背を向けるとは懸念されていない。67歳の中小企業経営者の男性は「トランプ氏はこれからも大丈夫だろう」と語った。

次ページ消し去れない影響力
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 地方創生のリアル
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT