これまでグランドピアノと電子ピアノの感触を隔てていたのが、たたいたときに鍵盤が沈む「深さ」だった。ここが改良のポイントとなった。
グランドピアノは大きな音を出すために、鍵盤から支点部分までの距離が長く取っている。奥行きがあるのはそのためだ。これによって鍵盤もより深く沈む。今回の改良では、電子ピアノでも、鍵盤の端から支点までの距離を従来より長くした。
白鍵の端を押したときの深さは、アコースティックでも電子でも10ミリメートル程度で同じ。感触の違いを大きくしているのは、白鍵の奥側を押したときの鍵盤の沈む深さだった。
中型のグランドピアノで白鍵の奥側を押すと鍵盤が4.5ミリ沈む一方、ヤマハの従来機構の電子ピアノでは3.3ミリしか鍵盤が沈まず、感覚が重かった。新たなグランドタッチ鍵盤では支点の位置を鍵盤から遠くしたため、白鍵の奥の部分をたたいても4.5ミリ沈むようになった。
鍵盤の大改良で直面した2つの課題
だが電子ピアノにおいて鍵盤の支点の位置を奥にするのにあたっては、2つの課題があった。
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