9月発表「新型iPhone」に期待できる3つの理由 注目は「最上位モデル」だけではない

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WWDC 2017では、iPhone/iPad向けのiOS 11、Apple Watch向けのwatchOS 4、Mac向けのmacOS High Sierra、そしてApple TVむけのtvOS 11が披露されており、例年どおりであればiPhoneの発表イベントで各OSの配信もアナウンスされるだろう。

iPhone以外で、新OSに対して新製品が披露されていないのはApple WatchとApple TVだ。

Apple Watchについては、Bloombergなどが8月5日に「LTE通信に対応するApple Watchを2017年後半に準備している」と報道している。これまでiPhoneを通じて、あるいはWi-Fiを通じて通信を行ってきたスマートウォッチがLTEチップを搭載すると、iPhoneもWi-Fiもない環境でも、単体で通信をすることができるようになる。

2016年にグーグルが発表したウエアラブルデバイス専用のAndroid Wearでは、すでにLTE通信機能のサポートがアナウンスされており、Apple Watchはこの分野では遅れを取っている状態だ。

たとえば家にiPhoneを置いて、Apple Watchだけを装着してジョギングに出かけても、iPhoneへの着信に応答したり、Apple Musicなどのストリーミング音楽を聞くことができるようになることが期待できる。

またApple TV新モデルへの期待は、4KやHDRといった、より高画質の映像フォーマットをサポートすることだ。これにはiTunes Storeの映画配信などが高画質化するなどのサービス面での準備も必要となるが、WWDC 2017では2017年後半からAmazonビデオをサポートすることがアナウンスされており、Amazonが4Kコンテンツを積極的に配信していることから、Apple TV、iTunes Storeの4K対応を待って、Amazonビデオアプリの配信が始まることになるのではないか、と予測できる。

もう1つの期待である「会場」の場所とは?

アップルが昨年、iPhoneの発表会で使用したのは、サンフランシスコ市内にあるビル・グラハム・シビック・オーディトリウムだった。そこにイベント会場とハンズオン、ブリーフィングのエリアなどを作り、新製品発表を行ってきた。

さらに遡ると、iPhone 6とApple Pay、Apple Watchを披露したのは、クパチーノにあるディアンザカレッジで、会場の前にiPhoneの箱を模した真っ白な仮設建造物を作ってプレスを迎えた。

そして今年期待しているのは、アップルが現在建設中で2017年4月から社員の引っ越しも始まっている新社屋「Apple Park」でのイベント開催だ。1000人を収容できる規模の「Steve Jobs Theater」でのイベント開催は、Apple Park Park自体のお披露目にもなる。

iPhone 10周年、Apple Park Parkお披露目と、記念すべきニュースが盛りだくさんとなりそうなスペシャルイベントに対して、iPhoneユーザーはもちろん、投資家や米国内外のサプライヤーも注目していくことになるだろう。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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