ビジネス書の「残念すぎる読み方」3パターン 「お勉強の常識」から一刻も早く抜け出そう
ではなぜビジネス書を読むのか。それは、いろんな人(著者)の考えに触れることで「これはいつの時代でも、そして誰に聞いても、意見が一致するところだ(共通見解)」「これは意見が分かれる考え方だな(相違見解)」ということがわかるからです。
これら共通見解、相違見解がわかれば「本当に大事なことは何か」という本質が見えてくるのですが、そのためには多くの見解に触れる必要があります。だから多読が欠かせないのです。
さて、ビジネス書における多読の必要性はご理解いただけたと思うのですが、「なかなか数が読めない」という方も多いと思います。「小説はどれだけ読んでも苦痛にならないけれどビジネス書を読むのは苦手」「なかなか読み終わらず1カ月に1冊くらいしか読めない」という方もいるでしょう。そうした方は、ビジネス書の読み方を間違っているかもしれません。
ビジネス書の多読ができない人の共通点と、その解決策をご紹介しましょう。
NG1:最初から最後まで全部読もうとする
いちばんありがちな「やってはいけないこと」がこれです。最初に読む入門書であれば全部に目を通しても構わないと思いますが、その後は、何も書籍をすべて読破しなくていいのです。そんなことをしていては、なかなか次の本に行けません。
私はよく、「あなたは本を、読んでいるのではなく、めくっているようですね」と言われます。そのとおり。私はあらかじめ自分のなかで「何を知りたいか」という目的を決めているので、それをサーチ(検索)する感覚で本のページをめくっています。
読んでいないので、斜め読みとも違います。キーワードをひたすら探してページを繰り、見つかるとささっと書き出したり、マーカーを引いたりして、またページをめくる。その繰り返しです。これがサーチ読みです。
まず最初に目次だけザーッと見て、どこを読むかを決めましょう。その結果、「7章あるうち2・4・5の3章だけ読もう」と思ったら、そこだけ読めば良いのです。場合によっては「このページだけでいい」「この数行だけでいい」と決めるのもアリです。
こういった読み方を「もったいない」「大事なところを読みそびれるかもしれないじゃないか」と思いますか? いいえ、ビジネス書はこの読み方で十分です。目的意識があれば、サーチ読みでも十分、自分が得たい知識や情報が目に入ってきます。むしろ、あまり大事とは思えない、興味のない箇所を時間をかけて読むことのほうが、無意味です。
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