孫社長、「後継者はAIではなく人間にしたい」 アローラ氏電撃辞任は「反省していない」
後継者は人工知能ではなく、生身の人間に
アローラ氏に関連して、後継者についての質問がほかに3問あった。「孫社長が倒れた場合のリスクが大きい。現に今日も風邪をひいている」、「後継者を探すアカデミア(後継者育成機関)は今どうなっているのか」、「孫社長の考え方や志を反映した人工知能を後継者にしてはどうか」というものだ。
孫社長は「ニケシュがいなくなったばかり。これから10年かけて探す」とした。後継者の条件としては、「私とともに重要な役割を担って、気心が知れて、私と同じ方向に経営を引っ張ってくれて、能力・人格に優れた人」とした。アカデミアは「現在も続けていて、やってよかったなと思っている。孫正義育英財団も作った。ただ、アカデミアや財団から出てくる後継者は3代目、4代目、5代目。2代目はすでに活躍している者の中から選ばれることになる」との見通しを示した。
「(孫社長そっくりの)人工知能を後継者にしてくれ」という要望は昨年の総会でも出た。孫社長はうれしそうな表情を浮かべながらも、「生身の人間に後継者になってもらいたい。人間の集団を率いるのは生身の人間がいい」とした。
閉会直後には新任取締役があいさつした。米スプリントCEOのマルセロ・クラウレ氏、10兆円ファンドの運用を担当するラジーブ・ミスラ氏、さらにはアームCEOのサイモン・シガース氏、サウジアラビアの政府系ファンド役員のヤシル・アルルマヤン氏、久々に取締役に戻った元ゴールドマン・サックス副会長のマーク・シュワルツ氏らが発言。一方、退任するヤフーの宮坂学社長も孫社長に紹介されたが、深々と頭を下げ、発言はしなかった。
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