ソフトバンク、絶好調決算の先にある"金脈" これからゴールドラッシュが始まる?

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孫社長はこれまでの投資実績を誇りつつ、「ソフトバンク・ビジョン・ファンドがこれから出資する案件に比べたら前哨戦に過ぎない」と豪語した(撮影:今井康一)

金の卵からゴールドラッシュへ

孫社長が「金の卵を産むガチョウ」論を蒸し返したのは、通称「10兆円ファンド」の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(以下SVF)の正当性を主張するためのものだ。SVFはソフトバンク、中東の石油マネーなどで10兆円をメドに組成する投資ファンドで、「100億円以上の投資案件は今後SVFを経由する」予定だと孫社長は言う。

SVFは10兆円規模の巨額資金を背景に、ソフトバンクがこれまで成功してきた投資手法で成長企業を発掘しようとするものだ。「よい投資先は成長し続ける以上、株を持ち続ける。その意味で(投資期限をあらかじめ定めておいて、上場などを機に売り抜けようとする)既存のベンチャーキャピタルとは違う」(孫社長)。

このSVFによる将来の投資成果を孫社長は「ゴールドラッシュ」と定義。「ゴールドラッシュがこれから始まる。これまでの年率平均44%という高い投資成績を示した投資案件も、SVFがこれから出資する案件に比べたら前哨戦に過ぎない」と自信を見せた。

絶頂期を思わせる孫社長のプレゼン。純粋に孫社長の起業家精神に心を打たれたからなのか、それとも1兆円超えを祝福したからか、説明会の最後には大きな拍手が巻き起こった。ただ、最後は「国内通信の設備投資は」と聞かれたのに「国内企業への投資」について滔々と語るなど、さすがに疲労の色は否めなかった。

山田 雄一郎 東洋経済 記者

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やまだ ゆういちろう / Yuichiro Yamada

1994年慶応大学大学院商学研究科(計量経済学分野)修了、同年入社。1996年から記者。自動車部品・トラック、証券、消費者金融・リース、オフィス家具・建材、地銀、電子制御・電線、パチンコ・パチスロ、重電・総合電機、陸運・海運、石油元売り、化学繊維、通信、SI、造船・重工を担当。『月刊金融ビジネス』『会社四季報』『週刊東洋経済』の各編集部を経験。業界担当とは別にインサイダー事件、日本将棋連盟の不祥事、引越社の不当労働行為、医学部受験不正、検察庁、ゴーンショックを取材・執筆。『週刊東洋経済』編集部では「郵政民営化」「徹底解明ライブドア」「徹底解剖村上ファンド」「シェールガス革命」「サプリメント」「鬱」「認知症」「MBO」「ローランド」「減損の謎、IFRSの不可思議」「日本郵政株上場」「東芝危機」「村上、再び。」「村上強制調査」「ニケシュ電撃辞任」「保険に騙されるな」「保険の罠」の特集を企画・執筆。『トリックスター 村上ファンド4444億円の闇』は同期である山田雄大記者との共著。

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