仏大統領夫人「25歳年上の元演劇教師」の正体 夫への指導は今後も続く
パリ東部セーヌ川のほとりにある経済省で行われる職員たちとのミーティングには、控えめながらもブリジットさんの姿があった。
「彼女(ブリジットさん)はここで多くの時間を過ごした。私にとって彼女の考えは重要であり、違う雰囲気をもたらしてくれるからだ。それは大切なことだ」と、マクロン氏は2016年8月にオランド政権から離れた後、最後のスタッフミーティングでこのように話した。
マクロン氏が大統領選への出馬を宣言するのはそれから3カ月後の11月16日だが、それまでには、25歳近く年上のブリジットさんとの関係はすでに始まっており、公人としての同氏の不可欠な一部となっていく。
2016年11月、マクロン氏が出馬宣言後まもなくして国営テレビ「フランス3」で放送されたドキュメンタリー番組では、2人が出会ったマクロン少年の出演する学校劇と2007年の結婚式のビデオ映像が流れた。
風刺漫画家などが年の差を揶揄
「あまり普通ではないカップルである私たちを受け入れてくれてありがとう」と、ブリジットさんと前夫との間に生まれた成人した子どもたちも出席した結婚式でマクロン氏は語った。当時、マクロン氏は30歳目前、ブリジットさんは54歳だった。
フランスの風刺漫画家やラジオ・テレビの風刺番組は、生徒のマクロン氏が先生から指導を受けるといったように、よく夫妻の年の差を揶揄(やゆ)する。
同氏の支持者たちは、こうした冗談は女性蔑視者であり、もし年の差が、トランプ米大統領とメラニア夫人のように男性と女性で逆であるなら、だれも問題にしないと反発している。
ブリジットさんは冷やかしに冷静に対処しており、大統領選に出馬するなら、自身の容姿がまだ見られるうちに早く出馬したほうがいいと、冗談すら飛ばしている。