ついに量産!「山手線新型車」で何が変わるか 現231系は総武線へ、玉突きで全体が変わる?
予定では2020年の春ごろまでに全車が新型となり、新時代を迎える山手線。だが、現行車両のE231系500代は2002年~2005年の導入で、鉄道車両としてはまだまだ使える。JR東日本によると、E235系と交代するE231系500代は、山手線から中央・総武線各駅停車へ転用する計画だ。
では、E231系500代が山手線から移籍した後、中央・総武線各駅停車の現行車両はどうなるのだろうか。同社によると、現段階の予定では一部は同線でそのまま継続使用するほか、武蔵野線や川越・八高線に転用する計画という。
JR東日本は首都圏の各路線で新型車の導入を進め、現在では大半の路線がJR発足後に開発された車体幅の広い車両で運行している。たとえば中央線快速や京浜東北線、京葉線、埼京線、横浜線、南武線では、2007年から導入された幅広車体のE233系電車が使われている。中央・総武線各駅停車や常磐線(地下鉄に乗り入れる車両を除く)、横須賀線・総武線快速の電車も形式は異なるものの、車体幅の広い車両だ。
山手線新車で武蔵野線も変わる?
その中で、武蔵野線はJR東日本が「東京メガループ」と名付けて力を入れる郊外路線の一つではあるものの、2世代前の山手線車両と同タイプ、あるいは山手線から2000年代初頭に移籍した205系電車が主力となっている。現在、中央・総武線各駅停車で使われているE231系などと比べ、車体幅は約15cm狭い。
中央・総武線各駅停車から武蔵野線への車両転用は「あくまで現時点での予定」(JR東日本)。だが、実際に転用が実現すれば、単に車両がちょっと新しくなるだけでなく、車体幅の広い車両の投入によって混雑の緩和が期待される。実際、首都圏有数の混雑路線である埼京線や南武線は、車体幅の広いE233系への置き換えで混雑率が5~10%ほど低下した。中央・総武線各駅停車の車両が移籍すれば、武蔵野線でも同様に混雑の緩和が実現する可能性もあるだろう。
「東京の顔」のイメージを一新する、山手線の新型車両への交代。「関係があるのは山手線の利用者だけ」と思ってしまう人も多いかもしれないが、こんな形で都心部だけでなく、東京郊外の路線にも効果をもたらすかもしれない。
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