あの英鉄道アニメに着目した鉄道会社の狙い ミュージアムは「チャギントン」がいっぱい
チャギントンに登場するのはディーゼル機関車や路面電車、それに蒸気機関車など多様。路面電車のキャラクターもあるところに、路面電車の運行会社である岡電との親和性があるが、チャギントンがやたらと目を引くのはどういうことか。両備グループ広報部長で取締役常務執行役員の山木慶子さんに話を聞いた。
チャギントンについて、山木常務は「日本ではまだ『トーマス』ほどの人気ではないものの、フジテレビさんと意気投合し、他に先駆け、日本で人気が出る前にいち早く取り入れたものです」という。なるほど、猫に続いて、鉄道CGでも話題づくりを考えているということだ。
では、ミュージアムでチャギントンを大きく扱っている狙いはどこにあるのだろうか。これには、両備グループのまちづくりに対する考えが反映されていた。
「子どもの歩いて楽しいまちづくり」を
山木常務は「両備グループは、平成11年から岡山の都心部に対して『歩いて楽しいまちづくり』を提唱しています」と語る。昨今話題となっているコンパクトシティの時代が到来することを、20年近く前に見抜いていたのだ。
その提唱を具現化するため、岡電の東山線と清輝橋線が分岐する柳川交差点に、グレースタワーという高層マンションを建設した。これが好評を博したため、同交差点にグレースタワーⅡを建設、さらに今はグレースタワーⅢを建設中だ。この動きに刺激され、岡山の市街地には1000を超すマンションが続々と建設されたという。
さらに「昨年から『子どもの歩いて楽しいまちづくり』という提唱を追加しました」と山木常務は続ける。都心部に住み、歩いて出掛けて楽しければ、住む価値が高まるというもの。それが、子どもも楽しめる環境であればさらによい。ミュージアムもこのテーマに沿っているのだ。
全体がフローリングとなっている「おかでんミュージアム」だが、チャギントンルームの一角にはカーペットが敷いてある。
その傍らに「チャギントン箱」があり、中にはプラレールのチャギントンや日本の新幹線、それにプラレールの線路・駅・踏切・トンネルなどがある。
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