「売れる法人営業」が無意識に使う3つのワザ 一流営業マンには、これが「当たり前」です

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

それを実行するうえで効果的なのは、まずは顧客組織の組織図を頭に入れておくことです。商材や企業の特性にもよりますが、組織図からは想像もつかない人間がキーパーソンであるということは、そうはありません。仮説的に「この組織図であれば、この部署の人間がキーパーソンではないか」とあたりをつけ、それを検証しながら、彼/彼女に迫っていくのが効果的です。

ただし、通常、そうしたキーパーソンは忙しいものです。目の前の相手にいきなり「紹介してください」とお願いしても、そう簡単に会わせてくれるものではありません。キーパーソンの職位が高いほどそうです。

そこで目の前の相手に、「この営業担当者なら(キーパーソンである)部長を紹介してもいいな」と思ってもらうことが必要となります。そこで必要になるのが、相手の組織のニーズに対する仮説を持つことです。次にそれを紹介しましょう。

「顧客の顧客」「顧客の競合」を見る

書籍の刊行を記念して、梅田 蔦谷書店でトークイベントを開催します。詳しくはこちら

購買者としての組織にも当然ニーズがあります。場合によっては「次の年の予算を確保すべく、予算を消化したい」というニーズもありますが、これはやや例外です。

通常の企業であれば、「顧客により良い価値提供がしたい」「競合に差をつけたい」「トータルコストを低減したい」といったことがニーズになります。これらは結局、「企業価値を高めるために適切な手を打ちたい」ということです。そこで、自社の製品・サービスがいかに顧客企業にとって価値を持つかというストーリー構築が重要になります。

そこで役に立つのが、顧客そのものについて調べるだけではなく、顧客の顧客や、顧客の競合(代替財も含む)などについても情報を集め、顧客の経営課題をより立体的にイメージすることです(これらの情報は「お土産」としても活用できます)。

たとえばアパレルチェーンにITシステムを提案するなら、「弊社の○○というサービスを利用するからこそ、御社の顧客にユニークな価値提案ができる、あるいは御社のライバルと差別化できる。そのコストは△△という前提を置けば3年程度でペイする」といった仮説的ストーリーを持つのです。可能であれば、数パターンのストーリーを持っておくといいでしょう。

もちろん仮説ですから、最初から当たるとは限りません。しかし、何の仮説もなく訪問するのに比べれば、相手の反応も変わってくるはずです。いろいろな情報を聞き出せるようになりますし、よりキーパーソンに近い人を紹介してくれる可能性も高まるものです。

次ページ法人営業は「科学」である
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事