ちなみに、この女性の夫は監査法人に勤務しており年収は1000万円程度。結婚するときに“働く女性が好きだ”と言っていたそうだ。
この結婚の不平等さを肌感覚でわかる男性は少数派だ。特に会社組織に所属し、エリートと呼ばれる男性は、この、妻が感じている数値化されない不平等さについてほぼわかっていない。
先日、大手出版社の社員が、妻を殺したという疑いで逮捕された。彼は容姿も悪くなく、高学歴のエリートで仕事ができ、異例の出世をしている人物であるようだ。また、彼のようなハイスペック男子にしては珍しく、育児休暇も取得したという報道もあった。これは、組織で生き、彼のように役員候補とまで言われている男性にとっては、大きな決断だったと想像する。
仕事を持つ母である不倫女子たちが語る夫のグチを聞いていると、育メンが多いことに気づく。しかし、夫側には“女は家にいて、家事と育児をしてこそ幸せ”という感覚が基本設定で備わっている。この感覚から生まれる発言や行動が女性を苦しめ続ける。夫は妻に歩み寄るために努力をし、実際に育児に積極的にかかわり、世間からは“ご主人は育メンでうらやましい”と言われている。しかしその状況が苦しいと語る女性も多い。
では、結婚の理不尽さを感じている、不倫女子の交際相手とはどんな人物なのか? 話を聞き出すと、彼女たちの夫より容姿、学歴、年収、ファッションセンスなどのスペックすべてが低いケースが多かった。前出の不倫女子の彼もそうだ。
「彼はバツイチで、大学時代、ホントに成績が悪く就活も壊滅的状態でしたね。今は小さい会社を経営しています。お腹は出ているし、髪も寂しくなっている。結婚相手としては夫のほうがいいけれど、彼は一緒にいて楽。関係が始まる前に、彼が何度もアタックしてくれたのもよかったんです。でも、彼はモテるみたいで、私のほかにも女性がいるみたいなんですよね。それでもいいと思っていますが、少々複雑」(前出女性)
男性の共通点は“若い頃はモテなかった”
中年になってから多くの女性とエッチしている男性は多く、女性たちのインタビューからその特徴を抽出すると、ほぼ全員の共通点が、“若い頃はモテなかった”ことに筆者は気がついた。彼らは10~30代前半の時期に勉強や仕事ができず、優秀な女性の部下になるなどして、男尊女卑感とプライドがほぼ消える。この時期、恋愛においても女性たちから圏外扱いされる。その理由は、仕事ができない=年収が低いとみなされ、結婚するのはちょっと……という立ち位置になるからだ。
既婚女性とばかりエッチしている42歳の男性(既婚者・年収700万円)は、まさにこの典型的なタイプだ。
「40代に入ってから同世代の女性からモテ始めた。向こうから誘ってくることもあって、驚くこともあります。僕が特別何かをしているわけではなく、今はやりの“ありのまま”だからかもしれない。あとは、モテなかった時代の“エロ根性”みたいなものがあるかも(笑)。女性は自分から誘っているように見せかけておいて、こっちからホテルに誘うと拒否することが大半。大抵の男性はここで引いちゃうけど、僕の場合は何度も押します」
彼はそれ以上語らなかったが、おそらく、不倫女子とエッチをすれば、彼女たちの夫であるエリート男子に“勝った”気分になれることも、この不倫の魅力なのではないだろうか。
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