ロンドン地下鉄「駅職員24時間スト」の衝撃 <動画>数百万人の通勤客に影響

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ロンドン地下鉄の従業員を代表する2つの労働組合が、1月8日の夜から24時間のストライキを開始。ロンドン市民は交通の混乱に直面した。

忍耐は美徳かもしれない……。しかし9日朝のロンドンの何百万もの通勤客にとっては別だ。ロンドン地下鉄の24時間のストライキで街が停止しているのだ。

「バスは混雑でひどい状態なので、歩きで行こうと思います」(通勤客の女性の話)。「私は今朝知ったばかりだったので、今朝は電車を降りて、地下鉄でストが起きているというありがたくないニュースを知りました」(乗客の女性の話)。

組合は人員削減に関連してストライキを起こした。直前に行われたロンドン交通局との交渉が失敗に終わったためだ。ロンドン市長のサディク・カーン氏は、このストについてほとんど共感を示していない。

「今日のストライキは数百万人の通勤客を苦しめるものです。今日、ロンドンでは数百万ポンドの収益を失う企業、予約した病院にたどり着けない患者がいるでしょう。このストライキは避けることができました」

抗議行動は、別の交通機関でもあり得る。国にとってもっとも嫌なことは、休業状態だと思われることだと言う人もいる。「このような傾向が表れると、特にイギリスへの海外投資や直接投資を考えている人にとって、経済全体に懸念が生まれる可能性があります。従業員が時間通りに出社する保証ができなければ、長期的に考えて投資をやめる可能性があります」(市場アナリスト、ダレン・シンデン氏)。

イギリスのEU離脱交渉も間近に迫っている。テリーザ・メイ首相は、欧州の単一市場から離脱するという強硬な姿勢を見せている。

イギリスの通貨下落がニュースになった一方、英FTSE100指数は最高値を更新した。今はそうは見えないかもしれないが、もっと悲惨な事態がやって来るのかもしれない。

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