トランプ氏の「北朝鮮挑発ツイート」は危険だ とくに日本と韓国にとって大きな危険要因に
[ワシントン 3日 ロイター] - ドナルド・トランプ次期米大統領は今週、ツイッターへのわずか3語の投稿で、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験は起こらないと明言した。
北朝鮮は核武装も可能な状況だが、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は1日、北朝鮮はまもなく、いずれ米国を攻撃する能力も備える可能性のある兵器、ICBMの発射実験を行うと述べた。これに対しトランプ氏は、「そんなことは起こらない(It won’t happen!)」と書いた。
口で言うほど簡単ではない
だが、発射実験の阻止は口で言うほど簡単ではない。そしてトランプ氏は、1月20日に大統領に就任した後、どうやって北朝鮮の核兵器開発計画を撤回させるのか、何も示唆していない。これは、民主党・共和党の別を問わず、歴代の米国政府が果たせなかった課題なのだ。
米国の元当局者やその他の専門家によれば、急速に拡大する北朝鮮の核兵器・ミサイル開発計画を抑制しようと試みるならば、米国として採りうるオプションは実質的に2つ、つまり交渉か軍事行動しかないという。
だが、どちらの道も確実な成功はおぼつかない。軍事的なオプションは、特に北朝鮮に近い米国の同盟国、日本と韓国にとって大きな危険を伴う。
共和党のトランプ次期大統領は、別のツイートで、北朝鮮にとって隣国であり、唯一の同盟国でもある中国が、北朝鮮政府の封じ込めに貢献していないと文句を言った。ただし、中国は、北朝鮮政府に対する数次にわたる国連制裁を支持している。