マクドナルド、“化粧箱”入り新商品の狙い 単品1000円、「史上最高価格」また更新
原田社長は、アベノミクス背景の高価格路線を否定
7月2日の新商品発表会で会見した、日本マクドナルドの原田泳幸会長兼社長は、「(商品力で)独自のリーダーシップを発揮する」と宣言。アベノミクスの流れを受けた“高価格路線”への誘導ではないか、という見方を否定した。
今回のジュエリーシリーズはオペレーションに時間がかかることや、食材に限りがあることから販売はそれぞれ1日限定、全国で30万食の販売に限定される。マクドナルドの国内店舗数は直営・FC合わせて3200店強のため、1店当たりに単純平均すると、100食弱しか販売されない計算になる。
外食業界では話題づくりのために、こうした1日限定の商品を販売することはなくもない。
ただ、1200円のセット100食を各店舗で販売したとしても、1店当たり売り上げは1日で12万円程度。マクドナルドの平均月商が1350万円程度(チェーン全店売上高を店舗数で割って算出)であることを考えれば、合計3日間の限定販売による直接の上乗せ効果は、2~3%前後が関の山だ。「明らかに話題づくりのためだろう」と推察する業界関係者もいる。
マクドナルドの既存店売上高は原田社長の就任した2004年以降、8年連続の前期比プラスが続いたが、前2012年は前期比3.3%減と、就任来では初の減収に沈んだ。
今年に入ってからは、5月になって既存店売上高が14カ月ぶりに前年同月比でプラスに転じたが、7月10日前後にも発表される6月の既存店売上高が、継続的に底上げしていくかどうかはまだ不透明だ。
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