三菱地所が千住大橋旗艦商業施設で狙うもの 下町の工場地帯のイメージが一新

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工場跡地の遊休不動産を活用

1907年に設立されたニッピは、大成建設や帝国ホテルなどとともに、大倉喜八郎によってつくられた旧大倉財閥のグループ企業。主力の皮革関連事業は、安価な輸入品増大の影響を受け低迷。事業改革や希望退職などを実施して、非皮革関連事業のゼラチンやコラーゲン事業に軸足をシフトしている最中だが、新たな活路として浮上してきたのが工場跡地、つまり遊休不動産の活用である。

2001年から千住大橋駅周辺全体の開発を検討、06年に足立区、関連会社のリーガルコーポレーション、UR都市機構と「千住大橋駅周辺地区におけるまちづくりに関する基本協定」を締結。その後、工業専用等地域から住居地域へと用途を変更、隅田川沿いでは高層マンションが建てられるよう容積率を200%から300%へと緩和され、工場跡地だったため土壌浄化工事などを経て大規模な街の再開発となった。

商業施設名にある「ポンテグランデTOKYO」とは、UR都市機構とニッピが約12.4ヘクタールを共同で開発しているエリアの総称。「ポンテグランデ」とはイタリア語の「大きな橋」、つまり「大橋」の名で知られる千住大橋に由来する。

ちなみに千住大橋は1594年、日光・奥州街道の起点として隅田川に初めて架けられた大橋だ。橋の架設により千住宿は江戸4宿では最大の宿場町として発展、松尾芭蕉の「奥の細道」の紀行の出発の地にもなった。

「ポンテグランデTOKYO」の開発エリアでは、A~Kまでの11地区に分かれ、千住大橋駅前に隣接するA地区が商業施設を含む複合街区、B~Hまでの7地区が住宅系街区、I~Kまでの3地区が業務系街区で、Iに工場施設、Jに事業系施設、Kが医療・福祉系施設として利用される。

だた、開発エリアは海抜1~2メートル地帯で地震による建物倒壊危険度および火災危険度が4~5ランクと最も危険性が高いとされる地域が集中。そのため、隅田川沿いに高さ4.3メートルのスーパー堤防を築くとともに、狭隘な道路の拡幅、歩道状空地の確保、公園・広場の整備などで街全体の防災を高める内容となっている。

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