平井社長が語る、ソニーの今とこれから エンタメや金融もソニーのコア事業だ
──サード・ポイントからの提案について、社内ではどのように検討しているのか。
これから取締役会においてしっかりと議論していく。6月20日の株主総会を経て、3人の新任取締役が入ってくるため、まず皆さんにソニーグループの中でエンタメはどういう位置を占めているのか、どういう意味があるのかを説明して理解していただく必要がある。議論に参加していただくための予習はちゃんとやってもらったうえで、この提案について議論したい。私は、中途半端な議論をするつもりはまったくなく、しっかり議論したい。
──外部のファイナンスアドバイザーにも依頼している。
それは当然のこと。社内だけで判断したのでは何の客観性もない。皆さん、そう指摘するでしょう? 外部のアドバイザーを入れて、いろいろな角度から見ていくようにする。
──外部といっても、アドバイザーは経営者の意思に沿うような結論を出すのでは?
最初から結論があって、それを補強するためにアドバイザーを雇うのであればまったく意味がない。議論をちゃんとして正しい結論を出すためのアドバイザーだ。
──平井社長自身は提案に対してどう考えているのか。
私は社長であると同時に、取締役会のメンバーでもある。私が右、左というようなことを言ってしまうと、それはいったいどちらの立場で発言しているのかがゴッチャになってしまう。そのため、あえて私自身の考えはシェアしないようにしている。
──上場するべきではないと考えているのであれば、そう明確に言うのが普通の経営者だと思うが。
何が普通の経営者なのか、私にはわからない。少なくとも、しっかりフェアにやっていこうというのが私のスタンスだ。
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