日本のBuzzFeed人気を支える6つの秘密 来日した創業者が語ったこと

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4. 記事広告には、編集フォーマットを横展開

BuzzFeedのスポンサード広告は、ユニークなフォーマットを提供している。実験的なメディアと自ら称するように、多くのアイデアを試してきたなかでも編集コンテンツとして成功したのが、クイズ形式のものだ。マテル(Mattel)社のバービーと自分の性格を組合せたコンテンツや、カクテルと自分の性格を組合せたコンテンツなどで成功事例をあげてきた。こうして、編集コンテンツで成功したものを広告に応用してきた。

また、Tastyでは動画広告が作られている。Jaeden’s Oster Grill をフィーチャーしたスポンサードビデオでは、配信から1時間でターゲットとAmazonの在庫がなくなったという。Tasty Japanは月間約3000万ビューを獲得している。

10年20年と会社を大きくしていきたい

5. あくまでメディアビジネスにフォーカスする

ペレッティ氏は今後長く同メディアを続けていきたいと語った。「生活に密に繋がり、瞬時に情報を配信し共有できるような形で10年20年と会社を大きくしていきたい。そこにフォーカスするために、それ以外の領域のビジネスには手がまわらないだろう」。

6. 同僚から多くを学ぶ

「ハフィントン・ポスト」の創業者として、アリアナ・ハフィントンとともに黎明期を支えた、ペレッティ氏。AOLに買収された後、ハフィントン氏は同メディアに残り、ペレッティ氏とケネス・レーラー氏(現BuzzFeedのチェアマン)は「ハフィントン・ポスト」を離れBuzzFeedを創設した。

バーティカルメディアという現在の業界のトレンドから外れており、かつての勢いは失速したといわれている同メディアの創業者兼編集長について、ペレッティ氏は以下のように語った。

「私は当時アリアナから多くのことを学んだ。成功した大企業の経営を続けるより、一転して、新しいベンチャーを起ち上げることの方が勇気のいることだと思う。何もないところから、何かを創り出すことは容易ではない。彼女がやろうとしていることが成功することを願っている」。

(文・記事中写真:中島未知代)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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