「豊洲市場」移転延期で鉄道・バスが大混乱! ゆりかもめ「市場前駅」は人影なく都会の秘境
豊洲市場に直接アクセスできる交通機関は都バスとゆりかもめの2つだが、関連してダイヤ改正を行う鉄道もある。東京メトロ有楽町線だ。
同線は10月26日に「早朝時間帯における東京臨海エリアへのアクセス向上」を目的としたダイヤ改正を行う。今回のダイヤ改正では、平日、土休日ともに現行の始発列車よりも早い有楽町5時01分発の新木場行きを新たに増発し、有楽町―新木場間各駅の始発列車時刻を現在よりも約18分繰り上げる。
だが、同線は今年の3月26日にダイヤ改正を行ったばかり。1本のみの増発とはいえ、約半年で再度のダイヤ改正実施は比較的珍しい。東京メトロによると、今回の改正の理由は「豊洲でゆりかもめの始発列車に接続するため」だ。新たに増発される列車は豊洲に5時09分に到着するため、新ダイヤで5時15分発となるゆりかもめの豊洲発始発列車に間に合う。
東京メトロには特に市場側からの要望などはなかったというが、運行時間を考えれば本来の主な利用者は市場への買出し客となるであろう列車だ。お台場などでのイベント時には重宝されそうな始発繰り上げだが、市場へ向かう利用者がいない状態では、ふだんはガラガラの状態が続きそうだ。
交通にも影響及ぼす移転問題
豊洲市場については、築地と比べた際の交通アクセスの不便さが以前から指摘されてきた。東京都中央卸売市場のサイトにあるQ&Aのコーナーには「豊洲市場へのアクセスが脆弱で、買出人にとって不便ではないか」との項目があり、この疑問に対して「既存の「ゆりかもめ」の運行時刻の前倒しや新たなバス路線を考えています」との回答が掲載されている。
実際にゆりかもめの運行時刻前倒しは近くダイヤ改正で実現し、バス路線についても準備は進められてきた。だが、市場の移転自体が今後どうなるのかは先行きが見えない状況だ。当初の予定通りならあと2カ月ほどで移転という段階になっての大騒動。小池都知事は月内に内部調査の結果をまとめるとしているが、豊洲市場をめぐる混乱の行方は見通せない。
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