マクドナルド、「消えたメニュー」復活か? カウンター置きっぱなしOKは約200店

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(4月4日のマクドナルド新商品発表会会場に設置された模擬店舗のカウンター)

この半年間で訪れた数十店舗のマクドナルドのうち、現在までにカウンターメニューが置きっぱなしであることを確認できたのは、冒頭の新宿中央通店、桜台駅前店(東京・練馬区)、浦安東野ヤオコー店(千葉・浦安市)の3店だけ。いずれもカウンターや店内が比較的小型の店舗であり、お昼前後の時間帯だった。

日本マクドナルドホールディングスによれば、「入り口からレジカウンターまでの距離が短く、メニューポスターを設置できなかったり、レジが狭くて上部のメニューパネルが十分に確保できない店舗では、お客様の利便性を考えて、メニューを置いても構わないことにしている」という。

結論から言えば、日本国内に約3300あるマクドナルドの店舗数のうち、約200店程度が、カウンター上にメニューを常置しても構わない店舗に該当する。新宿中央通り店の場合、入り口からレジまでの距離が短く、ポスターメニューを貼る場所もないため、客が多い時間はカウンターメニュー置きっぱなしでもOKとしている可能性が高い。

メニュー撤去は本当に効果を上げたか

前出の決算説明会の場で原田社長は、「創業以来41年間続けてきた慣習を、数カ月で納得できるか。100点をもらうにはある程度時間がかかるだろう」ともコメントしていた。

ただ、メニューを撤去したことにより、どれだけ顧客満足度や提供スピードが改善したのか。また、どれだけの客がメニューの提示を要求しているのか。そうした点について、日本マクドナルドホールディングス側は、今のところ「データを収集中」としている。

(記事冒頭の商品写真は尾形文繁、模擬店舗のカウンターは谷川真紀子が撮影) 

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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