ジャガー初のSUV、本命はディーゼルだ

高出力で燃費も良好「Fペース」の実力

セダンのような機能性と優美さを持ちつつ、SUVのスタイルが欲しいというユーザーは少なくないだろう。そういうひとにぴったりのクルマだ。なにしろよく走る。

ジャガー Fペースのラインナップにおいて最も購入しやすいのはディーゼルの「20d」だ。内容はかなり濃い。これまでにXEやXFといった新世代のジャガーサルーンでも紹介ずみの新しいディーゼルユニットは、Fペースでも感心する性能ぶりを味わわせてくれる。

ジャガー自身「2リッターエンジンでは異例」と胸を張る430Nmもの最大トルクが1750rpmから発生する設定なのだ。そのため発進時から力はたっぷり。しかもエンジン回転は意外といえるほどスムーズで、気持ちよく上まで回る。音も振動もかなり低く抑えられていて、感覚的にはガソリンエンジンみたいだ。しかも燃費はリッターあたり15.8km(JC08モード)ととても良好なのだ。

「S」はすべてがブラック塗装

シリーズ中もっともパワフルな「S」は、エンジン回転が上がるにつれてパワーがもりもり出てくるというガソリンエンジンならではの魅力を堪能させてくれる。試乗車は外装もすべて黒に統一されていて“ワルい”感じが強い。ハンドリングもシャープで車体はスポーツカーもかくやという敏捷さでもって動くし、特別感がしっかりあるモデルなのだ。

リム径20インチの大きなホイールに50パーセントプロファイルの扁平タイヤを履いているが、乗り心地はけっして悪くなく、ジャガーのもつスポーティさという側面が強調されているのが特徴である。

ライバルはポルシェ

ジャガードライブコントロールで「ダイナミック」を選択すると回転計が最も大きくなる

Fペースは20d「ピュア」(639万円)がベーシックモデルとなる。ベーシックといっても普段使いをするのに装備に不満はない。「キセノンヘッドランプ」「LEDポジションランプ」「ヘッドランプウォッシャー」「ヒーター付き電動調節式フロントシート」「前後パーキングコントロール」「サラウンドカメラ」「キーレスエントリー」「レーンデパーチャーワーニング」「メリディアンサウンドシステム(380w/11スピーカー)」「インコントロールタッチプロ」「ヒススタートアシスト」を備える。レザーシートが欲しいひとにはその上の「プレスティッジ」(663万円)がある。

トップモデルはFペースSで、もっともパワフルなV6エンジン搭載のこのモデルは981万円。ライバルを探すと、ポルシェ カイエンなら220kW(300ps)のベーシックモデル(885万円)と、309kW(402ps)のカイエンS(1172万円)の中間になる。パワーと価格のバランスからするとマカンもライバルとみていいだろう。265kW(360ps)のマカンGTS(939万円)と294kW(400ps)のマカンターボ(1066万円)の中間だ。

ジャガー Fペースには趣味性の強い内外の仕立てという武器がある。選択が広がったのは大いに歓迎したい。

(文:小川 フミオ)

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