『パズドラ』が変える ゲーム業界の勢力図 グリー、DeNAに頼らない大ヒット作品が登場
グリー、DeNA離れ?
ガンホーの躍進はグリー、ディー・エヌ・エー(DeNA)の2大プラットフォームに依存していた開発会社に意識の変化をもたらしている。パズドラはグリーやDeNAは通さず、グーグルプレイやアップルのアップストアから直接アプリを配信して大ヒットしたからだ。
従来型携帯電話の場合、利用者の決済金額から携帯電話会社に1割の手数料を差し引かれ、そこからグリーやDeNAに3割支払った残りの金額が開発会社の収入となる。
ところがスマートフォンの場合、グーグルなどに3割、そこからさらにグリーやDeNAに3割手数料を取られ、採算が悪くなる。「グリーやDeNAは集客力があるとはいえ、従来型携帯電話のときより彼らを通じてゲームを配信する魅力は薄れつつある」とある開発会社の幹部は話す。
開発会社にとってグーグルプレイやアップストアに直接配信する選択肢は従来からあったが、国内では成功例が少ないこともあり、これまであまり力を入れてこなかった。が、パズドラのヒットで、今後はアプリの直接配信も増えそうだ。
いちよし経済研究所によれば、13年のソーシャルゲーム市場は前年比11%増の5200億円となる見通し。そのうち直接配信は前年比2倍の1100億円を占めると試算している。
市場を牽引してきたグリーとDeNAからすれば、スマホへの直接配信が増えることによる自社プラットフォームの弱体化は避けたいところ。今後は買収や提携など有力な開発会社の囲い込みや自社開発を強化する動きが加速しそうだ。
※ 森下一喜ガンホー社長兼CEOへのインタビューはこちら:
(撮影:今井康一)
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