気力がない人は例外なく「体力」が足りない クヨクヨする暇があるなら肉を食え

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現代の日本では、「体力」について誤解されている部分があります。ムキムキのマッチョであるとか、トライアスロンが趣味だとか、そういうことを「体力がある」と表現しがちです。そのため、「体力をつけること」が、とてもハードルの高いもののように思ってしまいがちです。

しかし本当の意味の体力、特にビジネスマンにとって必要な体力は、「無理せず継続して、その仕事を続けられるフィジカル」のことを言うのです。必要なのは、仕事に対する持続可能性を維持し、高められ、さくさくとこなせるようになること。それで十分なのです。目指すのは持続可能性の高さ、つまり、サステイナビリティです。

その発想がないと、どうなるでしょうか。毎日、毎週、毎月、毎年、コンスタントに高効率で仕事をしようという意識が生まれないので、「目の前の仕事に追われて→残業をして→睡眠不足になって→翌日は全力で仕事ができず→だから残業せざるをえず→家に帰るのが遅くなり」……という負のスパイラルに陥ります。この悪循環は、どこかで勇気をもって止めなくてはいけません。

自分を変えるには「環境」から

ただ、「止めよう」と思うだけでは人間は変われません。止めざるをえない状況に、自分の身を置く工夫が必要です。私が22時30分に寝るという話は前回の記事で紹介しました。そのために、すべての仕事に締め切りを設ける、飲み会は1次会だけで帰るなどのルールを設けて、22時30分から8時間寝られるようにしました。

このような「環境整備」は、睡眠だけに必要なわけではありません。運動習慣の取り入れにもやはりちょっとした工夫が必要です。

ただ、運動と言っても難しく考えることはありません。筋トレもジム通いも、マストではないのです。私のおすすめは、私自身も実行している「とりあえず1日に1万歩歩く」ということ。それだけです。

1日1万歩歩こうと思ったら、まず、知るべきことがあります。それは良いウォーキングシューズでも、ウォーキングでどれくらいのカロリーが必要かでもありません。「1万歩歩くのに、自分にはどれだけの時間が必要か」です。

そして私の実感では、1万歩歩くには「1時間40分」必要です。

するとおのずと考えることは、どうやってその「時間」を捻出するかです。8時間の睡眠時間を削ってしまっては本末転倒ですから、今の生活の中で「歩き」に変えられる部分を探します。目的地のひとつ手前の駅で降りる、エスカレーターではなく階段を使うなどはよく言われることですが、私は「引っ越し」をしてもいいくらいに思っています。

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