損保最大手MS&ADが新たな再編計画

傘下の三井住友など残し二兎追う

損害保険最大手MS&ADインシュアランスグループホールディングスの事業再編の全容が1月31日、明らかになった。

4月の改正保険業法施行を踏まえ、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の損保事業2子会社の土台を維持しながら再編を進めていく、というのがその内容だ。規制緩和で可能になる保険契約の一部移転や保険募集の再委託などの手法を用いることで、「過去に例のない形での再編を行う」(江頭敏明・MS&AD社長)。

傘下子会社残し「機能別再編」

2010年4月に発足したMS&ADグループは、損保会社の売り上げに相当する正味収入保険料で国内首位に立つ。だが、現時点までシナジー効果は十分でなく、利益面では東京海上ホールディングスの後塵を拝してきた。ここ数年はタイの洪水による火災保険の支払い急増や自動車保険の事故率上昇などで業績の悪化に見舞われてきた。

そうした中、MS&ADでは今回の事業再編を経営統合の「第2段階」と位置づけ、コスト削減および収益機会追求の「二兎を追う」形態での収益改善をめざす。そのために「機能別再編」という手法を用いる。

三井住友海上が強みを持つ船舶保険、貨物・運送保険、航空・宇宙保険については、あいおいニッセイ同和が引き受けた保険契約を三井住友に移転する。そのうち、船舶保険と貨物・運送保険については、商品供給機能を三井住友海上に一元化する。

一方、「モーターチャネル代理店」と呼ばれる自動車整備工場や中古車販売業などの副業代理店の取り扱い契約に関しては、優位に立つあいおいニッセイ同和を主要な受け皿に位置づける。また、損保2社が保有する医療保険などの「第3分野」の長期契約については、同じ傘下子会社の三井住友海上あいおい生命保険に一本化する。

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