海上自衛隊がインド洋での活動を止めるとどうなるか?
本当に日本は国際社会で孤立するのか?
こうした実績を考慮すると、おそらくこのまま11月1日から自衛隊の給油・海上阻止活動が止まったとしても、問題は生じないでしょう。まして、この数年給油の実績がないアメリカやイギリスからクレームがくることはないと思います。
テロ対策について、防衛省はそのPRパンフレットの文章「国際社会によるテロとの闘いにおいて、日本も重要な役割を果たしています」において、「海上自衛隊による洋上補給は各国の海上阻止活動に不可欠 海上阻止活動(OEF-MIO)は、テロリストの抑止のために極めて重要であり、現在8カ国が参加しています」(原文そのまま)としています。
これだけ読むと、海上阻止活動に8カ国も参加しているのに、わが国は参加しなくて大丈夫だろうかと心配になってきます。
与党や政府の主張は、「海上阻止活動を中止すれば日本は国際的に孤立する」といった論調です。しかし、当初海上阻止活動に参加していた12カ国(日本、米、英、仏、ニュージーランド、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、ギリシャ、カナダ、パキスタン)のうち、すでにイタリア、スペイン、オランダ、ギリシャの4カ国は海上活動から引き上げ、それに加えカナダ、ニュージーランドも活動を一時中断しています。
これらの国々に国際的な批判があったかというと、「国際的な批判は全くない」のです。そして、アメリカ軍にはこの3年間、給油の実績がありません。
したがって11月1日以降自衛隊が給油を中止しても、アメリカから、そして国際社会からの大きな批判はないと考えます。