日本オラクル、提案力武器に連続最高益 遠藤隆雄社長に聞く

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競争に勝つということは、顧客の支持があって、初めてできることだ。市場にいい噂が流れることが重要。口コミも含めて、市場に伝えてもらう。それをライトナウが果たすわけだ。

IT予算握る事業部門に直接提案も

――日本オラクルはユーザー企業に営業を行う際、IT部門だけではなく、事業部門にも直接提案するというが、その意味は。

企業の中でIT費用を誰が払っているかというと、それは事業部門だ。たとえばライトナウであれば3カ月で効果が出せる。ウェブでの解決率が2割上がった。コールセンターへの電話量が2割減ったなど、さまざまな成果が出る。それが従来のサービスだと、3カ月では開発にすら入っていない。

ある企業の製品やサービスの内容を調べようとウェブを見に行っても、探せずに退出してしまうことは多い。FAQにも自分の質問したい内容がない。それがライトナウを使うと、質問が多く、ウェブを見に来たユーザーの困っている問題がいちばん上の欄に来る。

また、サイトの中で迷っている場合、どこをクリックしているかで、何に悩んでいるかがわかる。そこで「こういうことでお困りじゃないですか?」とチャットが入る。そして、ぽんとURLが出て、クリックすれば解決。電話をかけることもなくそれで終わってしまう。会社サイドの手間が省けるだけでなく、ユーザーのストレスも減らせる。

そういう話を事業部門に直接提案すると、それはすごい、提案してくれというお客様が結構いる。顧客企業のIT部門じゃなく、直接のユーザーになってくれる事業部門に話をすると、実はそれが一番困っていた、すぐに提案に来てくれということになる。

ニーズのあるところに直接提案する。IT部門を無視しているわけでなく、両方どちらにも提案できるのが日本オラクルのいいところだ。IT部門を無視すれば、それで後からトラブルにもなる。長くお付き合いするには、IT部門も事業部門も両方担当できる力が必要だ。

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