オラクルがデータベース機の新モデルを日本で投入
日本オラクルは10月29日、データベース・マシンの「エクサデータ」の新モデル、「Exadata X3」の日本での投入を発表した。DRAMとフラッシュメモリで合計26TB(テラバイト)の大容量のメモリを搭載したことで、情報処理の高速化が図られた。
エクサデータは、データベース管理ソフト最大手の米オラクルが、2008年の投入以来、進化を図ってきたヒット製品がエクサデータ。10年にサン・マイクロシステムズを買収し、ハードウェア技術を手に入れたことで、一気通貫を実現した戦略製品だ。
今回の新モデルは「X3」。10年に投入した「X2」と同一のアーキテクチャ、同一価格ながら、フラッシュメモリ容量は4倍、書き込み処理性能は20倍。より大量のデータを、より高速で処理できるようになった。データを10分の1に圧縮する能力も持つため、最大260TBのデータをメモリに格納することも可能という。ライバルを圧倒すると豪語する理由は、このメモリの威力だろう。
データウエアハウス(情報系データベース)に対しても、オンライン・トランザクション(勘定系データベース)に対しても、威力を発揮する。情報系では情報処理の高速化、勘定系ではオンライン処理の高速化を実現。この勘定系では日本企業の開拓が進むと見ている。
今回、併せて発表されたのが廉価な「8分の1」版エクサデータ。ハイエンドだけでなく、中小企業でも導入しやすいエントリーモデルだ。特に製造業の場合、金融機関ほどにはデータのボリュームは大きくない。製造業では、中規模以上の企業もターゲットになる。
日本市場では、NECと富士通もパートナーに加わり、サポート体制に厚みを増した。強みのデータベースソフトなどをパッケージしたマシンなだけに、導入までの日数も四半期程度で済むというスピードも強みのエクサデータ、その拡大は、まだまだ続きそうだ。
(山内 哲夫 =東洋経済オンライン)
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