韓国の大学は「サイバー戦士」を養成している 北朝鮮の攻撃に対抗
[ソウル 20日 ロイター] - 韓国の名門大学である高麗大学には、講座名が数字のみで示される専攻科目があり、学生も自らの素性を外部に知られないようにしている。
韓国国防省が資金援助するサイバー防衛の履修課程は、キーボードを武器にする若い戦士を養成している。このカリキュラムを履修した者は、学費が無料となる代わりに、軍の将校として7年間、サイバー戦争部隊に加わり、北朝鮮との戦いに関わることになる。
依然として両国は戦争状態
朝鮮戦争(1950─53年)の休戦後も、北朝鮮と韓国は厳密には依然、戦争状態にある。核とミサイルの開発に加え、北朝鮮は過去3年間で数々の攻撃を行ったとみられる強力なサイバー軍も備えている、と韓国は主張している。
高麗大学のサイバー防衛プログラムは2011年に設置され、その翌年に初めての学生を受け入れた。
姓をNohと名乗る21歳の学生は長年コンピューターとサイバーセキュリティーに興味を抱き、父親の勧めでこのプログラムを履修したという。韓国男性は全員、通常最大2年間、兵役義務が課されている。「時間的な重荷というより、自分の経歴を築くプロセスの一環だ」とNohさんは語る。
大学の科学図書館にある、コンピューターと壁掛け式の平面スクリーンに占拠された作戦司令室で、「サイバー戦士になることは国に尽くすことを意味する」とNohさんは述べた。