無理を押しつけ合う「夫・妻・中間管理職」 「もっと頑張る」よりも「手放す勇気」を持て

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実際、現代の未婚女性は結婚相手に「経済力」と「家事・育児の能力」の両方を求めていることが厚生労働省「出生動向基本調査(独身者調査)」からわかる。結婚相手に「経済力」を求める未婚女性の割合は93.9%だが、「家事・育児の能力」を求める未婚女性の割合はさらに高く、96.4%にも上るのだ。

一方で男性は女性に対して「家事・育児の能力」を高い割合で求めている代わりに「経済力」に対してはあまり期待していない。そもそも同調査では、未婚女性に対して結婚後の理想ライフコースを聞いているのに、男性に対しては結婚後に「退職するか、働き続けるか」というような問いを設けていない。男性に「働かない」という選択肢はないのだ。「男であること」の呪縛と言っていい。

「男は外で稼ぐもの。たくさん稼いだやつが偉い」というシンプルな原則に従う社会では、余計なことは考えず、常にゴールに向けてアクセル全開にしておけば よかった。しかし現在においては、状況に応じて進む方向やアクセルとブレーキの使い分けをその都度判断しなければならない。それが難しい。

現代の男性が仕事と家庭の両立を実現するには、単に時間や体力の配分という対外的条件調整だけでなく、「男であること」に対する内面的な葛藤を避けては通れない。対外的葛藤と内面的葛藤、「二重の板挟み」が存在するのである。

しわ寄せは中間管理職にも

一方、企業の中間管理職は今、「部下に残業はさせるな」「育児中の社員から不満が出ないようにしろ」と迫られている。いわゆる「イクボス(育児に理解のある上司)」だ。しかし、「でも成果は落とすなよ」とも言われる。

これに対し超大手企業中間管理職は言う。「人員を補塡するか、業務量を減らすか、どちらかにしてもらわないと理不尽」。

人員の余剰をつくり出せるのなら、問題は解決だ。しかし今の世相でそれは現実的ではない。だとすれば残る方法は1つ。業務量を減らすことだ。単に業務時間を減らすという意味ではない。部署ごとの目標数値あるいは仕事の絶対量を減らすことを意味する。つまり成果を落とす覚悟を決めるということ。

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