しかし、実際は日本製品のクオリティの高さは中国消費者にきちんと認識されており、また消費者の購買意欲は今でも旺盛ですから、高機能・高価格は売れない言い訳にはなりません。
ではなぜサムスンの携帯やLGのテレビ、格力のエアコン、シーメンスの洗濯乾燥機に市場シェアを奪われてしまうのか。
その大きな理由は、ブランドの魅力の欠如にあります。その事実を直視し、理解し、対策を打っている日本企業が少なすぎるのではないでしょうか? ニッポンブランドを再活性化するためにも、 日本企業は、今一度中国企業と同じスタートラインに立つべきだと思います。
ヒントは無印良品にある
考えるヒントになるのが「MUJI」(無印良品)です。
機能とデザインを絞り込んだシンプルな商品を提供するMUJIは中国で急速に成長しており、店舗数は13年末までに中国大陸で100店に達する予定だそうです。高価で見栄えのよい商品を好むはずの中国の消費者が、先進国でしか受け入れられそうもない「シンプルなデザインで環境にも優しい」商品を製造・販売する日本企業のショップに惹かれているのです。
このことは、商品の背後にある企業の理念や哲学をちゃんと理解し、それに共感してくれる人がいることを意味します。つまり、ブランドと価値観を共有しながらモノを買ってくれる人たちが、中国の消費者の中に少なからず存在することを示しているのです。
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