最長95分!「途中駅長時間停車」ランキング 長時間停車は、鈍行の旅ならではの魅力

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もし、平日に乗車したら、学生たちが下車した静かな車内で、朝のひとときを過ごすことになるだろう。街のシンボル的な存在である巨岩「瞰望岩」の麓まで散歩して、保存されているSLやラッセル車を見学するのもオススメだ。

第2位は、同じくJR北海道・宗谷本線の名寄発稚内行。音威子府(おといねっぷ)で1時間29分停車する。音威子府は昔から長時間停車の列車が多い駅なので、オールドファンにとっては「音威子府で1時間29分は、むしろ短いのでは」と感じるだろう。

そして3位には、JR東海・身延線の甲府発富士行がランクイン。身延で1時間3分も停車する。東京からほど近いところに、1時間以上の長時間停車を行う駅があるのは意外だ。しかも、表を見ていただくとわかるように、ベスト5のうち2つがこの駅での長時間停車となっている。

身延に1時間3分停車する甲府発富士行に乗った場合、身延着が13時3分。ここで列車を降りて、駅前を13時13分に出発する山梨交通バスに乗れば、身延山に13時25分着。13時48分のバスで折り返せば14時ちょうどに身延駅前に戻るので、14時6分の出発時間に間に合う。水戸岡鋭冶氏がデザインした身延山ロープウェイに乗ることはできないが、停車時間内に日蓮宗の総本山、身延山久遠寺を見学することは可能だ。

走ったら勝てる?38分停車の電車

15位にランクインした、長門本山発宇部新川行の列車も注目すべき列車だ。1日3往復しか列車がない小野田線の支線(本山支線)を走るので、乗車したという方も多いと思われる列車。本山支線と小野田線が合流する雀田で38分停車する間に、同じ方面へ向かう小野田発新山口行の普通列車に抜かれるため、全区間乗り通す人は皆無だろう。

この列車、ダイヤを見てみると、長時間停車があるため、長門本山から宇部新川までの8.6キロを56分もかけて走る。表定速度はなんと時速9.21キロ。日の長い季節に体力に自信のある友人と一緒に行って「電車VS人間、どちらが早く宇部新川に着くか勝負」をやってみるとおもしろそうだ。

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渡辺 雅史 時刻表探検家

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わたなべ まさし / Masashi Watanabe

1975年生まれ。フリーライターとして、週刊誌や月刊誌で記事を執筆するほか、テレビやラジオ番組の構成にも携わる。2009年、国内の鉄道に完乗。時刻表の誌面に載っている"変な列車"や"味のある列車"を探すことをライフワークとしている。

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