参院選当落分析、愛知「民進王国」は守れるか 北信越・東海ブロックの見どころは?
富山県は社民党の力が相対的に強い。同党の又市征治幹事長の地元であることに加え、民進党が弱体化しているからだ。民主党政権時には3000人いた党員サポーターの数は、いまや10分の1の300人。地方議会の議席もわずか9議席で、社民党を下回る。
民進党県連は「かつて自民党だった今井氏だからこそ、保守層の票を取り込める」としたが、女性たちを納得させることはできなかった。結局、民進党本部が仲介し、今井氏は次期衆院選で富山1区から出馬することで折り合うこととなる。まさに前代未聞の出馬会見後の公認候補すげ替え事件。米騒動を起こした女性パワーのDNAが、1世紀を経て蘇ったといえるだろう。
これに対して自民党陣営は余裕だ。現職の野上浩太郎参院議員の選対本部長を務める中川忠昭県連幹事長は「共通政策はないにもかかわらず、とにかく戦争法案反対ということで攻めてくるならば、こちらとしても対応しやすい」と述べている。
福井は1992年以降、議席を独占している自民党からは、山崎正昭参院議長が5期目を狙う。野党統一候補の横山龍寛氏は連合福井出身で、知名度アップが課題といえるだろう。
「ライザップ事件」の影響は?
岐阜選挙区はこれまで2議席を自民党と旧民主党で分け合ってきたが、次期参院選からは定数が2議席から1議席に減少する。民進党の小見山幸治参院議員にとっては、非常に苦しい闘いになるだろう。参院選は衆院議員の力が大きく影響するが、衆院では小選挙区の当選者は全て自民党議員。さらに復活当選は、4区の今井雅人幹事長代理のみという状態だ。
また小見山氏には、資金管理団体である「未来改革幸山会」が2014年3月にライザップの費用として75万円を支出していた問題がある。発覚後、小見山氏は「調査研究のためなので、問題ない」と弁明したため、ネットなどでかなり批判された。こうした"失点"が選挙でどう影響するだろうか。
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