――相手に求めるものは2点だけ、というのが明快ですね。紹介する側としても候補となる女性を見つけやすくなります。
紹介してくれる人には伝えない密かな希望条件もありました。自分と同じくバツイチの女性であること、です。初婚の人は結婚生活に幻想を持っていることが多いので、自分とはうまくいかないのではないか、という予感がありました。
実際、2カ月ほどデートを重ねたけれど先には進めなかった未婚の女性がいました。本人は自覚していなかったようですが、私がバツイチであることが生理的に受け付けなかったようです。
やっぱり理系女子が好きだった?!
――われわれ離婚経験者は、悪く言えば「中古品」ですからね……。何でも新品が好きな人には向いていないのかもしれません。両角さんは何人ぐらいの方とお見合いをしたのですか?
紹介してもらったのは10人ぐらいだったと思います。ほぼ全員にフラれました(笑)。2月に婚活スタートして10カ月が経過していたので、1年というタイムリミットが迫った年末には焦りを感じていました。
その頃、私が婚活をしていることを知っているお客さんが今の奥さんを店に連れて来てくれたのです。食事中に、彼女が離婚したことがわかり、私に声をかけてくれました。「両角さん、ちょっと来てください。この人、離婚したらしいよ」「そうですか。じゃ、今度デートしましょう」。こんな軽いノリで始まったことを覚えています。
偶然ですが、彼女は私と同い年で、20年間の結婚生活を1年半前に終えたところでした。5年間ぐらいは一人で暮らすつもりだったそうですが、周囲には仲の良い再婚カップルもいて、「そんな生活も楽しそうだな」と思っていた矢先の出会いだったとのことです。
初デートはもちろん外食です。2人でワインを3本空けて記憶がなくなりました(笑)。彼女は細くて小柄な女性ですが、よく食べてよく飲む人です。意気投合して一緒に住むことになり、7カ月後に結婚しました。親の意向? 50歳間近の息子と娘にとやかく言う親はいませんよ(笑)。
――飲食と旅行の趣味を共有できる奥さん、どんな方なのでしょうか。共働きですか?
彼女は外資系メーカーで管理職をしています。私と同じく理系出身です。ちなみに、前妻も理系でした。
婚活を始めるとき、さきほどお話した2点以外はこだわらないと決めていました。一度リセットして、門戸を広げて相手を探そうと思ったのです。でも、結果的には私を受け止めてくれるのは高学歴の理系女性だったのですね。
わざとではないのですが、私は話し方が緻密でロジカルです。会話をしていて疲れてしまう人もいるでしょう。同じぐらいロジカルな女性でないとお付き合いするのは難しいのかもしれません。
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