あのケンタが「一人飲み女性」を魅了するワケ

KFCの新業態は「ちょい飲み」とは全然違う

「ターゲットはファミリー層。近年、こうした大型施設では食べ放題のニーズが非常に増えているので、KFCでやれば当たるとにらんだ」(早田氏)

結果はどうだったか。業界用語で言う“月ツボ”(1カ月の坪当たりの売り上げ)が、平均的なビュッフェでは20万~25万円のところ、KFCではその2倍以上を売り上げている。ブランド力のある「オリジナルフライドチキン」を食べ放題できる点が、お客に受けた大きな理由のようだ。

イートインの売り上げが前年比2.5倍に

また、普通のビュッフェレストランでは持ち帰りできないが、一部メニューをテイクアウト対応可とするなど、さらにお得感をプラスしたのも勝因だ。

今回オープンした高田馬場店でも、1日当たりの売り上げが、テイクアウトは前年比1.5倍、イートイン売り上げは同2.5倍となった。もちろん、新規店の話題性も数字を押し上げるひとつの要素となっているが、「仕事帰りのちょい飲み」という新たな客層を開拓できたのは間違いない。

とはいえ、プラスの要素ばかりとは言えない。たとえば、業態が細分化され、スケールメリットが期待できない分、厨房設備や什器、食材にかかるコストが割高になってしまう。また、「ちょい飲み」とはいえ、1人当たりの滞在時間も長くなり、回転が悪くなる。

しかしこれに対しては、「スケールメリットの勝負で勝てる時代ではない。採算も十分に出ているし、それよりも大きなメリットがある。たとえばららぽーとエキスポシティ店の例のように、今までの業態では出店できなかったような場所でも、今はデベロッパーから声がかかるようになった」(早田氏)と、余裕の表情だ。

客の回転に関しても、当初は1人当たりの滞在時間を1時間~1時間15分程度と予測していたが、ふたを開けてみると45~50分程度と、思いのほか短かったという。カウンターで注文するため、後で会計の必要もなくスマート、時間が読みやすいなどの理由から、待ち合わせに利用する客も多い。

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